漫画「ガンニバル」は、二宮正明先生が描いた作品で、週刊漫画ゴラクで連載されていました。
この物語の中心人物は、阿川大吾という名前の警察官で、彼は家族を連れて都会から「供花村」というとても閉ざされた村に赴任してきます。
前にこの村で働いていた警察官は狩野という人で、彼はパチンコに夢中になって借金を作り、最終的には失踪してしまったそうです。
彼が消える直前には、「供花村の人たちは人を食べている」という奇妙なことを言って、村人たちとトラブルになっていたと聞かされます。
供花村では「後藤家」という家族が村を仕切っていて、とても大きな力を持っています。
物語が進むにつれて、大吾は村人たちが本当に食人をしているのか疑問に思い始めます。
そんな時、村の次の神主とされる宗近が協力を申し出てくれることに。
また、物語では「後藤家」の複雑な過去も少しずつ明らかになっていきます。
この記事では、後藤家の当主である後藤銀の過去や死因について、さらには実写版「ガンニバル」のキャストの詳細なども紹介していきます。
この漫画に興味がある人はぜひ最後まで読んでみてください！
後藤銀って誰の母親なの？白銀とは？
後藤家は毎年行われる「奉納祭」という村の大切な祭りで、子供を生贄として捧げてきました。
この生贄は「あの人」と呼ばれる老人に捧げられるのです。
「あの人」は、普通の人間とは違う、驚くほどの怪力と巨大な体を持っています。
さらにこの物語で大きな驚きとなるのは、「あの人」が実は後藤銀の息子だということです。
彼の名前は白銀といい、この名前には「しがらみのない、清らかな世界で生きてほしい」という深い願いが込められています。
この謎多き「奉納祭」と後藤家の秘密により、物語はとてもスリリングかつ複雑なストーリーに仕上がっていきます。
後藤銀の過去は壮絶！
老婆「後藤銀」の過去は非常に壮絶です。
かつて後藤家の当主は「定」という人物で、彼の息子である金次が次期当主といわれていました。
地位が確約されている金次は、村人たちに対して極めて残酷な行為を働き、目を潰す、頭を焼くといった暴力を日常的に振るっていました。
また、定の愛人から生まれた銀も金次から厳しい性的虐待を受けることが多かったのです。
しかも、金次自身は自分の行いに対して何の悔いも示しませんでした。
さらに銀は金次だけでなく、村全体からも虐待を受け続けていたのですが、その理由は銀の母親です。
銀の母親はとてつもなく美しかったため、村中の男から性的に搾取されていました。
さらに彼女は村の奇習によって生贄に選ばれるも、それに耐えかねて逃走したという過去がありました。
その結果、村人たちは彼女を裏切り者と見なし、お前のせいで奉納祭を完遂できなかったのだと非難しました。
この出来事により、その娘である銀も村にとっては穢れた存在として扱われる原因となりました。
銀は過去に供花村から母子ともに受けた苦痛を胸に、村への復讐を誓います。
これまで母親と自身が受けてきた過酷な扱いを念頭に置き、今度は私が村を喰ってやる番だと彼女は行動を開始します。
まずは供花村の支配権を握る後藤家を破壊するために、条件として自分の安全を約束したうえで、野盗グループと取引を行います。
その結果、野盗グループは後藤家を滅ぼし、銀が新たな当主として立つことになります。
新しい当主となった銀は、以前の後藤家が示していた村人への粗暴な振る舞いとは一線を画し、彼らに手を差し伸べることを選びます。
これは、村人の懐柔が目的ゆえの行動です。
彼は自分の息子「白銀」を「現人神」として扱うよう促し、村人に奉納祭の開催を説きます。
村は新たな体制となったため、村人たちは次第に彼女に従うようになります。
さらに銀は、村の唯一の助産師として活動し始め、村中の子供の出産を手助けするようになります。
しかし、心の底では、人しか食べない息子の「白銀」に生贄を用意する目的のため、赤ん坊を地下牢で育てて大きくしていたのです。
これまでの苦難から、彼女は息子の白銀と一緒に供花村を壊滅させてやろうと、復讐心を燃やし続けているのでした。
若い頃の後藤銀はかなり美人！過去に金次や正宗とどんな関係だった？
銀の若いころは、彼女の美貌と色香によって数々の男性を虜にしていたというエピソードがあります。
銀はその妖艶な魅力で、金次や正宗を含む複数の男性を屈服させてきました。
正宗は、将来村の神主を務めることになる大吾の父で、現時点での次期神主です。
彼は、金次による村人への暴虐があまりに目に余るため、止めたいと願い、自身の父である吉宗と共に金次に会いに行きました。
しかし、その話し合いは解決に至りませんでした。
悩む正宗のもとを訪れたのは銀で、彼女は正宗を導いて神社の地下にある秘密の場所へと連れていきます。
その場で、銀は自らも金次から悲惨な扱いを受けたと告白し、正宗に味方になるよう誘惑するのです。
結果として二人は肉体関係を持ち、正宗は銀の魅力に深くとらわれてしまうことに。
正宗が銀に夢中になっていることを見抜いた金次は、吉宗に警告を与えます。
それにもかかわらず、完全に銀へ執心している正宗は「この村を二人で変えよう」という銀の提案に心を動かされます。
銀は後藤家の次期当主として、正宗が神主になることで一緒に新しい村を築き上げようと提案します。
2人は肉体関係があったため、この間に銀は妊娠が明らかになり、次期神主が銀と交わったと知れ渡ったことで、村の人々からさらに注目を集めることに。
銀と正宗は村を出ようと駆け落ちを試みますが、金次は部下を使ってすぐに二人を連れ戻すよう命じます。
逃亡中、村人たちの手による暴力に直面しながらも、銀は抵抗しますが、最終的には捕らえられてしまいました。
しかし、その8ヶ月後、銀は人里離れた山奥で息子の白銀を出産し、何とか生き延びたのです。
一方、村では飢饉が発生していましたが、豊かで狡猾な後藤家は、まるで村人たちを助けようとはしません。
その間に、銀を追い続けていた正宗は、後藤家に反発する村人たちの気持ちを汲んで、彼らと共に後藤家に対抗する決意を固めます。
そのタイミングで、銀が送り込んだ野盗グループが現れ、後藤家も村人も壊滅的な打撃を受けます。
金次は、野盗グループが銀の指示によって現れたことを悟りました。
銀は賢くてしたたかな女だと分かっているために、命の危険を感じながらも、その妖艶な魅力に抗えないのです。
夜盗の強襲から3年が経過した後、村を掌握しながらも、正宗は息子の白銀が太陽の下に出ることを許されていない状況に不満を持ちます。
そして銀自身も、白銀が地下牢から出ようとしないこと、そして人しか食べない事に悩んでいました。
正宗と銀はこの状況をどうすることもできず、生贄を絶やさないためにも、奉納祭を終わらせることができませんでした。
時が流れ、現代に至り、銀の訃報を聞いた正宗は、この村や後藤家の呪いを解いてほしいと願い、涙を流します。
暗くて悲しい村の重たい過去は現代のシーンへと繋がっていくのです。
なぜ後藤銀は死んだ？誰に殺されたのか死因は？最後は何の病気だったのか
漫画「ガンニバル」に登場する後藤銀の死因について、疑問に思っている読者も多いでしょう。
彼女の最期には病気に侵される描写もあったようです。
これらの理由について考えてみましょう。
後藤銀は何の病気だった？原因は？
漫画「ガンニバル」の中で、銀というキャラクターは「クールー病」という特殊な病気にかかっていましたよね。
クールー病は、遺体を食べることによって発症する病気で、笑いが止まらなくなるなどの神経系の症状が特徴です。
銀は生き延びるために遺体を食べ続けていたため、年を取るにつれて徐々にこの病気に侵されていきました。
彼女は一人で歩くことも困難で、病的に笑うことが多かったとされています。
前任の駐在である狩野は、銀の状態に気付いており、彼女をこっそりと病院に連れて行っていたのです。
後藤銀の直接の死因は？
物語の始めに銀が遺体で発見されます。
村の人々は最初、銀が熊に襲われたと思いましたが、実際には村人たちが彼女を殺害していました。
銀は、自分の息子である白銀を生かすため、村の赤ん坊を生贄として捧げてきた過去があります。
このため、長年にわたり村人たちの間には後藤家に対する恨みが溜まっていました。
そのため、村人たちは銀を山中に連れて行き、農具で滅多打ちにしますが、突如現れた熊と思われる存在に恐れをなし、銀を置き去りにして逃げ出します。
しかし、その熊と思われた存在は他ならぬ銀の息子、白銀だったのです。
白銀は、自分の母親である銀でさえも食べようとします。
これにより、銀は自分が村人たちと同じように扱われることに絶望します。
しかし、その時白銀が「カアチャ」という言葉を発し、銀は息子からの愛情を感じ取りました。
最終的に銀は、白銀への愛情と彼からの愛情を悟り、自らを食べさせることを受け入れる決断をします。
このように、「ガンニバル」は深く歪んだ愛情の物語を描いており、銀の死因は単なる村人たちの暴行ではなく、彼と息子との間の複雑な愛情関係によるものでした。
「後藤銀」役の女優は？実写版ガンニバルのキャストは誰？
漫画「ガンニバル」は、2022年12月28日からディズニープラスで実写ドラマ化されました。
このドラマで、銀の役を演じるのは倍賞美津子さんです。
倍賞さんは、黒澤明監督の作品に出演した経験もあり、日本アカデミー賞で数々の賞を受賞している50年以上のキャリアを持つ大ベテラン女優です。
ドラマでの彼女の役どころは、村を支配する狂気に満ちた老婆という非常に難しいものですが、原作のファンからも非常に高い評価を受けています。
倍賞美津子さんの深い演技力が、この複雑なキャラクターを見事に生き生きと表現しており、視聴者を引き込む魅力がありますね。
【まとめ】後藤銀は壮絶な人生を歩んだ
銀は、自分の息子である白銀を生かすため、村の赤ん坊を生贄として捧げてきた過去があるため、長年にわたり村人たちの間には後藤家に対する恨みが溜まっていました。
村人たちが彼女を殺害を試みますが、最後は息子に食べられる運命を覚悟します。
「ガンニバル」は深く歪んだ愛情の物語を描いてる作品のため、気になる人は今すぐチェックしてみましょう！
