「花とゆめ」で大人気だった連載『紅茶王子』ですが、最終回はどう着地したのか気になっている人も多いでしょう。
そこで今回の記事では「紅茶王子」の話の結末を、一緒に見ていきましょう!
【紅茶王子】あらすじ・内容をおさらい
ある満月の夜、お茶会同好会のメンバーである奈子たち3人が、特別なおまじないで「紅茶王子」を呼び出しました。
紅茶王子は、魔法の紅茶の国「カメリス・シネンシア」から来て、3つの願いを叶えてくれるのです。
この物語は、風早橋学院を舞台に展開されます。
奈子はお茶会同好会という大切な場所を守るために一生懸命努力します。
彼女のクラスメイトや先輩たち、そしていろいろな紅茶王子たちが登場し、奈子はたくさんのことを学び、恋にも落ちます。
読むと自分も学生生活を楽しんでいるような気分になれる、そんな魅力的な学園ファンタジー漫画『紅茶王子』は、奈子たちと一緒に成長していく喜びを感じさせてくれます。
【紅茶王子】メインキャラクターを一挙紹介!
漫画「紅茶王子」に登場する主要キャラクターをまとめて紹介します!
人間・紅茶王子それぞれ解説していくのでぜひチェックしてみてくださいね。
吉岡奈子(よしおか たいこ)|主人公
主人公、吉岡奈子を紹介します!風早橋学院の生徒で、初登場シーンは中学3年生です。
彼女はお茶会同好会の部長を務めており、この物語の中心人物です。
紅茶が大好きで、それは1年前に亡くなったお父さんが紅茶の専門店を営んでいたためです。
奈子はおまじないでアールグレイを呼び出し、彼の主人になります。
行動派で、男の子に触れられると照れくさくて思わずキックをしてしまうことも。
家事やお菓子作りが得意で、少し泣き虫なところもありますが、とても魅力的な女の子です。
アッサムに惹かれており、彼に対して意識してしまい、素直になれずにいる様子も見られます。
染谷雪子(そめや ゆきこ)|主人公の親友
雪子は、吉岡奈子の親友で、同じ学校の生徒です。
雪子は、周りから「そめこ」というあだ名で親しまれています。
彼女はお茶会同好会の副部長として活動しており、特に奈子が作る紅茶やお菓子を楽しみにしています。
見た目は幼児体型で巨乳という特徴を持ち、それに少しコンプレックスを感じています。
愛想がよく、女の子らしい性格のため、時々男の子を勘違いさせてしまうことがあります。
奈子や美佳が紅茶の精霊と出会っているのを羨ましく思い、自分も何度か試みた結果、黄山紅牡丹を呼び出します。
恋愛や学生生活を経験する中で、雪子さんは可愛らしくもしっかりした女性に成長していきます。
内山美佳(うちやま はるか)|主人公の幼馴染
美佳も同じ学校の生徒で、主人公の吉岡奈子とは幼なじみです。
美佳はずっと奈子のことが好きですが、なかなかその気持ちを伝えることができません。
お茶会同好会の一員でありながら、文系やスポーツのクラブ活動にも積極的に参加しています。
勉強もスポーツも得意で、たくさんの友達がいます。
美佳は特別なおまじないでアッサムというキャラクターを呼び出し、一緒に活動するようになります。
彼女は一人暮らしをしており、普段の家事はあまりしないため、アッサムに色々と手伝ってもらっています。
「がんばれば何でもできる」というのが美佳のモットーですが、魔法を使うアッサムとはたまに意見がぶつかることも。
それでも、そんなやりとりが二人の関係を深めています。
家族は海外に住んでいる両親と妹の唯、日本にいる兄の一樹がいます。
兄は時々様子を見に来てくれるので、家族とのつながりも大切にしています。
美佳さんは自分自身に厳しくもありますが、奈子や他の友達からはいつも頼られる存在です。
久木怜一(ひさぎ れいいち)|主人公の叔父
久木怜一は、主人公・吉岡奈子の叔父で、奈子の父親である健児の異母弟です。
しかし実は、幼い頃に母親と共に死んでしまった本物の怜一ではないのです。
現在の大人の怜一は、実は健児が呼び出した「紅茶王子」であるダージリンが、人間として生活している姿なんです。
この秘密は人間界ではほとんど知られておらず、奈子を含む周りの人々は彼を本物の怜一だと信じて疑っていません。
怜一は、健児の死後、紅茶の専門店『TEA ROOM QUALITY SEASONS』を引き継ぎ、店のマスターとして働いています。
彼の周りには真実を知る人がいないため、謎に包まれた存在として描かれています。
アッサム|アッサムの紅茶王子
アッサムは『紅茶王子』として登場するキャラクターで、アッサム種の紅茶から由来しています。
彼は褐色の肌と天然パーマの黒髪が特徴的な高身長のワイルドな外見をしています。
意外かもしれませんが、彼の趣味・特技は家事で、大半のことは難なくこなします。
彼は内山美佳の紅茶王子として、ほとんど家事手伝いとして活動しています。
他の王子たちにとってはお兄ちゃん的存在で、面倒見が良く、頼りにされています。
彼の父親はおとぎの世界の王「ゴパルダーラ」で、母親は人間の女性・アリヤです。
残念ながら、母はアッサムが幼い頃に、既に死んでしまっています。
吉岡奈子のことを気にかけていますが、いつか別れが来ることを知っているため、彼は奈子との間に微妙な距離感を保っています。
アールグレイ|アールグレイの紅茶王子
アールグレイ種の紅茶から名付けられた紅茶王子。
彼は白い肌と美しいブロンドヘアを持ち、その上品さと柔らかな物腰が際立っています。
アッサムとは性格が正反対で、アールグレイはより洗練された雰囲気を持っています。
主人である奈子と同じく泣き虫な一面もありますが、奈子が困った時や悩んでいる時には、いつも寄り添って相談に乗る心強い存在です。
アールグレイの両親はおとぎの世界の王「プリンストン」と王妃「クインマリー」です。
彼には実の妹である紅茶王女のオレンジペコーもおり、他にも多くの腹違いの兄弟・姉妹がいます。
過去に人間に恋をして辛い経験をしたことがあるアールグレイは、奈子とアッサムの関係に対してはやや否定的な見方をしています。
この経験のせいで、彼は作中ではわりと慎重な姿勢であり、警戒心を持っているという設定です。
ダージリン|ダージリンの紅茶王子
ダージリン種の紅茶から名付けられた紅茶王子。
彼はアッサムや他の若い王子たちに「永久欠番」と教えられていますが、これには深刻な理由があります。
その理由は、ダージリンがかつて呼び出した主人の命を奪ってしまったためです。
この出来事が彼をひときわ特別な存在にしており、他の王子たちからは一定の距離を置かれています。
しかし、この背景にはまだ語られていない秘密があり、皆何かを隠しているようです。
物語が終わりに近づくにつれて、これらの秘密や真実が次第に明らかになります。
この謎解きが物語のクライマックスを形作る重要な要素となっています。
【紅茶王子】最終回までのエピソードを振り返ろう!
紅茶王子のストーリー最終章では、これまでの謎が解け、奈子とアッサムの2人の関係が一気に進んでいきます!
最終回までの流れをおさらいしていきましょう。
奈子とアッサムの別れは急だった
奈子とアッサムの突然の別れは、奈子がアッサムに惹かれ始めたちょうどその時に起こりました。
その日、バイトに出かけた美佳を見送った後のことでした。
奈子は、小さくなって眠っていたアッサムの頬をそっとつつきました。
その時、アッサムが突然目覚め、大きな体に戻りながら奈子を壁に押し付けました。
アッサムは、自分をつついたのが美佳だと勘違いしていたのです。
奈子はびっくりして、思わずアッサムを強く押し返しました。
その反動でアッサムは2段ベッドから落下し、たまたまその場にいた美佳が見てしまいました。
奈子の服が乱れているのを見た美佳は、誤解から怒りを爆発させ、アッサムを激しく非難しました。
ふたりの口論は激しさを増し、最終的に美佳は「もう帰れ」とアッサムに命じました。
アッサムは悲しみと怒りが混ざった表情で、奈子と美佳の前から姿を消しました。
この出来事の後、奈子の気持ちを既に知っていた美佳は、奈子を直視することができなくなってしまいました。
「永久欠番」ダージリンの真相とは
衝撃的な真実が明らかになりました。
これまで「主人の命を奪った罪で永久欠番」とされていたダージリンですが、その話は実際のところ、隠された事実を覆い隠すための偽りだったのです。
実際には、ダージリンは過去に人間の女性であるアリヤを連れておとぎの世界に戻っていました。
その時、アリヤはすでに彼の子を身ごもっていました。
しかし、おとぎの世界では時間がゆっくり流れるため、人間は急速に老化してしまいます。
ダージリンは人間界での幸せを求め、自らが人間になることを王に強く願い出ましたが、人間を嫌うゴパルダーラはその願いを受け入れませんでした。
そして、王は彼とアリヤに別の道を提案しました。
それは自分が代わりにアリヤと結婚し、彼女のお腹の子を自らの子として育てるというものでした。
しかし、封印されていたダージリンは封印が弱まる隙を見て逃れ、たまたま奈子の亡き父、健児に召喚されました。
そして、健児の異母弟である久木怜一に成り代わり、人間界で暮らし続けました。
通常、紅茶王子は主人が亡くなればおとぎの世界に戻るのですが、王の計画により、怜一として人間界に留まることとなったのです。
つまり、永久欠番というのは表向きの話で、彼が久木怜一として人間界で生活していたというのが真実でした。
この事実が紅茶王子たちや美佳たちに伝えられると、物語には新たな展開が生まれます。
苦渋の選択を迫られるアッサム
真実を聞いたアッサムは、紅茶王子が人間になることが可能かどうかをプリンストンに尋ねました。
しかし、逆に「本当に人間になりたいのか?」と問い返され、アッサムは自分の心にまだ迷いがあることを感じました。
そんな折、人間界とおとぎの世界をつなぐ扉を通して、奈子がおとぎの世界に偶然足を踏み入れてしまいます。
これにより、奇跡的に2人は再会を果たしました。
その後、奈子を追って久木怜一もおとぎの世界にやってきます。
怜一はゴパルダーラに対して、自分は再び封印を受け入れるから、代わりにアッサムを人間に変えてほしいと提案しました。
彼の願いは、自分のような運命をアッサムには避けてほしいというもので、2人には幸せになってほしいという心からの願いが込められていました。
この状況がきっかけとなり、2人はお互いの気持ちを確認し、愛し合っていることを確信しました。
奈子のそばにいたいと強く願うアッサムは、最終的に人間になることを決意します。
奈子とアッサムは覚悟し、気持ちを確かめ合う
紅茶王子が人間になるための重大な議論がおとぎの世界で開かれました。
奈子、アッサム、怜一、そして王たちが集まる中、紅茶王子が人間になるための代償には「記憶」の引き渡しが必要だと告げます。
この「記憶」とは、アッサム自身のものではなく、彼と関わったすべての者たちの記憶です。
つまり、奈子をはじめとする昔の主人や他の紅茶王子たちの記憶が消え去り、アッサムの存在自体がなかったことになるのです。
母・アリヤも自分を忘れるのかどうかと尋ねると、「死者の記憶は奪うことができない。忘れることはありえない」と答えられます。
この答えを受けて、アッサムはこの大きな代償、つまり「記憶」という価格を払う覚悟を決めました。
しかし、彼が人間になるためには、ゴパルダーラのOKをもらわなくてはなりません。
養父の許可がもらえるまで、アッサムはここに留まるしかないのです。
もしアッサムが人間になれたとしても、その時点で奈子は彼のことをすでに忘れているでしょう。
この残酷な現実を前に、奈子は涙ながらに状況を受け入れます。
ふたりは別れを惜しむかのように何度もキスを交わし、お互いの存在を最後まで確かめ合うのでした。
漫画完結「紅茶王子」最終回・結末ラストのネタバレ解説!最後にアッサムは生まれ変わる?その後の展開も
紅茶王子のラストはどのような展開となるのでしょうか?
奈子とアッサムの結末を見ていきましょう!
形見の指輪が愛の証
夏休みの終わりが近づく中、奈子と怜一は高校生活の最後の夏を終えて人間界に戻ってきました。
奈子は友達のそめこや美佳に、アッサムが帰ってくることだけ伝えました。
もし人間になれたとしても、彼のことを忘れてしまうため、友達をむやみに悲しませたくなかったのです。
9月になり、奈子が怜一の店を訪れると、怜一から店を閉めることを告げられました。
アッサムがいつ人間になるかまだ分からず、王を納得させるためにはまだまだかかりそうだと言うのです。
その時、怜一は不安そうな奈子に、アッサムから預かっているリングを渡しました。
このリングはアッサムの母、アリヤの持ち物です。
そこには「必ず取り返しに行くから大丈夫だ」というメッセージが込められていたように感じられました。
奈子はその言葉を信じ、彼を待つ決意を固めました。
ゴパルダーラ・ダージリンの確執は雪解けへ
ゴパルダーラは外見上、人間を嫌っていて自分本位な王のように感じられるかもしれませんが、本当は愛の表現方法がわからずに孤独に過ごしている王です。
奈子たちが人間界へ戻ったあとも、以前としてアッサムを許可できないままでした。
しかし、戻ってきたダージリンが登場し、アッサムに託された指輪について語り始めました。
「この指輪は、自分の未来の花嫁に贈るものとして母に預けられました」とアッサムの言葉を伝えました。
彼自身は、その指輪がどこから来たのか知りませんでしたが、それがゴパルダーラからの贈り物だったと知ったのです。
つまり、はじめは形だけの結婚だったものの、ゴパルダーラはいつの間にかアリヤのことを心から大切に思っていました。
アッサムがすばらしい青年へと成長したのだって、彼が親から深い愛情を受けて育てられたからに決まっています。
そしてついに、王は大切な息子を許すと決めました。
ダージリンは「貴方の傍にいます」と言いながら、不器用すぎる王をやさしく抱きしめたのでした。
アッサムが人間として奈子に再会!
数ヶ月が過ぎ、奈子は大学生となりました。
高校時代と同様に、大学でも新たにサークルを作り、そめこや美佳、そしてアールグレイと一緒に楽しい時間を過ごしていました。
ある日、『アッシャー・A/L・ゴパルダラ』と名乗る留学生がサークルへの入部を希望して現れます。
この人物こそ、人間になったアッサム。彼の髪は少し伸び、より大人っぽくなっていましたが、奈子は約束通り彼のことを忘れていました。
学校が終わると、奈子たちは怜一の店を訪れました。
その時、店でバイトをしたいと現れたのがアッシャーでした。
初めて会ったはずなのに、なぜか彼に惹かれる自分に奈子は動揺を隠せません。
アッシャーに向けて、奈子は携帯のストラップに飾っているリングを見せました。
これを見たアッシャーは嬉しそうに奈子を抱きしめました。
こうして、ふたりは再び出会い、新たな物語を紡ぎ始めるのでした。
感動の結末が待っているため、まだ読んだことのない人は今すぐチェックしてみましょう!