夏目アラタの結婚は、医龍などを手掛ける「乃木坂太郎先生」による心理戦が特徴的な作品です。
冷酷な殺人犯として描かれていた真珠ですが、物語が進むにつれて、彼女の過去や心の奥底に隠された真実が明らかになっていきます。
映画化も決定されている人気作品のため、衝撃の結末を知りたい人は最後まで読み進めてください。
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夏目アラタの結婚のあらすじ
児童相談所で働く夏目アラタは、結婚に興味のない元ヤン。
ある日、連続殺人事件の被害者遺児である山下卓斗から、父親を殺した犯人に会ってほしいという依頼を受けました。
卓斗は、アラタの名を騙って犯人の品川真珠と文通しており、直接会って話すことを真珠から求められたためでした。
アラタは真珠と面会したものの「思っていたのとちがう」と言い立ち去ろうとします。
嘘がバレたと思ったアラタは真珠を引き止めるために「結婚しよう」と告げます。
一審で死刑判決を受けている真珠。
真珠は絶対に外に出られないと思って発した言葉でしたが、二人の関係は次第に複雑に絡み合い、予想だにしなかった展開へと進んでいきます。
夏目アラタの結婚の主な登場人物
夏目アラタの結婚の主な登場人物を紹介します。
夏目アラタ
児童相談所で働きながらも、どこか社会に馴染めない一匹狼。
15年前、自身が児童相談所の「問題児」と呼ばれていた過去を持ち、現上司である所長とは荒れていた中学生の頃から知り合い。
度胸と勢いで生きており、卓斗の計画に巻き込まれて連続殺人犯の真珠と面会した際、勢いでプロポーズをしてしまうなど、突発的な行動が目立つ。
結婚や子どもを持つことへの拒絶感が根強いが、真珠と関わったことにより少しずつ変化していく。
品川真珠
連続バラバラ殺人事件の犯人、品川真珠。
ピエロの扮装で逮捕され、一審で死刑判決。
逮捕時は太っていたが現在は痩せこけ、高校生のような容貌に。
アラタに獄中結婚を申し込まれる。
アラタの前では不気味で小憎たらしい態度を取るが、宮前にはしおらしいなど、状況に応じて態度を変える。
アラタ曰く「地頭がいい」が、過去にいじめられていたという一面もある。
山下卓斗
連続殺人事件の被害者で、犯人の品川真珠に父親を殺害された少年。
未発見の遺体の一部を探し出すため、アラタになりすまして真珠と文通を開始し、一連の騒動の引き金となる。
当初は復讐心から行動していたものの、次第に真珠との文通に面白さを見出すようになる。
その様子をアラタに見抜かれる。
桃山香
通称「桃ちゃん」
アラタの先輩であり、アラタが真珠に深く関わっていくことを案じながらも、誰かを助けようとする彼の姿に心を動かされている。
ある日、真珠からの手紙をきっかけに、アラタに内緒で真珠と文通を開始。
以降、真珠に不思議な親近感を抱くようになる。
宮前光一
真珠の弁護士は、幼い頃に一度会った真珠に強い保護心を抱いており、真珠の無実を信じているが…
アラタの家を訪ねたり、アラタの軽率な発言に激怒したりと、弁護士としての範疇を超えた行動を取ることも。
真珠の前では優しく、彼女の弱さを抱きしめたいような一面も見せる。
夏目アラタの結婚のネタバレ・感想
夏目アラタの結婚のネタバレ・感想を紹介!
真珠の素顔
真珠は小学校の勉強にはついていけずイジメられており、中高でも学力も低いと週刊誌で報道されていました。
しかし、アラタが面会した真珠はとてもキレ者でした。
アラタの前ではキレ者の真珠ですが、弁護士である宮前の前では心の弱い女性へと変化します。
「アラタを信じることができれば、ボクでも前向きになれるかも…」と涙までみせるのです。
真珠の本当の素顔はどれなのか…
真珠の秘密と真犯人の存在
アラタを信じた真珠は、一審で死刑判決を言い渡されたにもかかわらず「誰も殺していない」と告げます。
駆け引きと踏んだアラタは、結婚式を真珠に想像させ「お前のすべてを信じる」と答え…
はじめは嘘だと思っていたアラタでしたが、徐々真珠の言葉が本当であるかのような証拠があらわれます。
「真珠を出せ」と叫ぶ男性の目撃情報や、事件現場から被害者以外の血痕が検出されるなど、事件は更に複雑になっていきます。
また、真珠は第2回の公判で本当の犯人は自分の父親である「三島正吾」だと証言するのですが…
真珠の父親は誰なのか
真珠は父親が三島だと証言しています。
その理由としては、三島が赤ちゃんだった頃の真珠と環と3人で写っている写真を持っていたからでした。
そして三島自身も、真珠と名付けたのは自分だと語るのです。
しかし、三島は父親ではなく、身近で支えてくれていた人物が父親でした…
本当の父親の正体は、物語の後半第76話で明らかになるため、ぜひ最後まで読んでみてください!
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体の一部のありか
同僚の桃ちゃんからも引き際は大切だと忠告されたアラタは、真珠に別れ話をしようとします。
そんな雰囲気を察した真珠は「夢を見た」と告げ、死体の一部がどこにあるのかをほのめかします。
「アラタが側にいてくれれば、もっと夢を見られる」と言い、アラタを引き止める…
真珠が本当のことを話す訳がないと思っていたアラタでしたが、現場を捜索すると被害者である「周防英介」の骨の一部が発見されました。
弁護士である宮前からも、アラタと会うことで事件の事を話すようになったと聞き、アラタは引き続き真珠と面会を続けることに…
3人の被害者の共通点
真珠に殺害されたとされる3人の被害者には「真珠に何かしらの援助をしていた」という共通点がありました。
また「優しい男性」「アラタに似ている男性」も共通点として挙がっています。
アラタの心情の変化
はじめは凶悪犯の真珠に対して嫌悪感すら抱いてアラタですが、真珠の素顔や過去を知るにつれて、徐々に気持ちに変化が現れます。
直筆で書いた婚姻届を持って行った際にも、喜んで泣き出す真珠の姿に愛情が強くなることを実感する。
しかし、とあることから真珠から離婚届を突き付けられますが、真珠に心を掴まれているアラタは、離婚届を破り捨てます。
そして、真珠がかばっている人物を突き止めていきます。
最後はどうなる…
アラタは真珠から事件の真相を聞き「周防が好きだった」と告げられます。
完全に真珠に心をを奪われたアラタでしたが、真珠の目に自分は映っていなかったことを知ります。
そんな時、アラタは真珠は事故にあってしまいます。
無事に目を覚ましたアラタでしたが、宮前経由で真珠から離婚届が渡されます。
真珠は、捜査に全面的に協力し遺体の場所など、衝撃の事実を自白していき、拘置所へと送られる…
その後、物語一気に9年後へと進みます。
仮釈放された真珠の隣にはアラタの姿があり…
夏目アラタの結婚を読む前は、真珠の不気味さが際立っており、最後まで読み進められるか不安でした。
しかし、物語が展開するにつれて、真珠の本当の姿やアラタの感情の変化が気になり、最後まで読み進めていました。
衝撃の展開が待ち受けている作品のため、ぜひ読んでみることをおすすめします。
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